コロナ禍を経て、私たちの働き方は大きく変化しました。総務省の調査によると、2024年時点でハイブリッドワークを導入している企業は全体の約45%に達し、完全リモートワークから出社への回帰、あるいはハイブリッドワークという新しいスタイルが定着しつつあります。
参考:総務省「令和5年通信利用動向調査」

この働き方の変化に伴い、通勤時間の復活や異なる環境での仕事により、心身への新たなストレスが生まれています。厚生労働省の「令和4年労働安全衛生調査」では、仕事や職業生活に関する強い不安やストレスを感じている労働者の割合は82.2%に達しており、メンタルヘルス対策の重要性が高まっています。
参考:厚生労働省「令和4年労働安全衛生調査」

そんな中、注目されているのが「短時間ヨガ」です。わずか5分から15分程度で実践できるヨガは、忙しいビジネスパーソンにとって、心身のバランスを整える強力なツールとなっています。本記事では、ハイブリッド時代の働き方に適した短時間ヨガの実践方法と、その効果について詳しく解説します。

1. なぜ今、短時間ヨガなのか

働き方の多様化がもたらす課題

ハイブリッドワークでは、自宅とオフィスを行き来することで、異なる環境に適応する必要があります。東洋経済オンラインが実施した調査によると、2024年時点でハイブリッドワークを実施している企業の従業員は約57%に達しており、コロナ禍での働き方が定着している状況が明らかになりました。
参考:東洋経済「ハイブリッドワークに関する調査」

自宅では長時間座りっぱなしになりがちで、オフィスでは通勤疲れや対面コミュニケーションによる緊張感が加わります。同調査では、リモートワークで感じる課題として「コミュニケーションの円滑化」(66.1%)、「同僚との連携や協力」(55.0%)が上位に挙がっており、環境の変化による心身への負担が蓄積していることがわかります。

短時間だからこそ続けられる

従来のヨガクラスは60分から90分程度が一般的でしたが、多忙なビジネスパーソンにとって、まとまった時間を確保するのは容易ではありません。スポーツ庁の「令和元年度スポーツの実施状況等に関する世論調査」では、運動・スポーツの実施頻度が減った、あるいは増やせない理由と して「仕事や家事が忙しいから」が43.7%で最も多く、時間の確保が大きな課題となっていることがわかります。
参考:スポーツ庁「令和元年度スポーツの実施状況等に関する世論調査」

短時間ヨガは、朝の出勤前、昼休み、仕事の合間、帰宅後など、日常のスキマ時間に取り入れる ことができます。習慣化しやすく、継続することで確実な効果が期待できるのです。

2.オフィスでもできる5分間ヨガ

デスクワークによる不調を解消

長時間のパソコン作業は、肩こり、腰痛、眼精疲労などの原因となります。厚生労働省の「平成20年技術革新と労働に関する実態調査」によると、VDT作業(パソコン作業)で身体的疲労を感じている労働者は68.6%に達しており、そのうち「首・肩のこり・痛み」を訴える人は74.8%、「腰の疲れ・痛み」は26.9%という結果が出ています。
参考:厚生労働省「平成20年技術革新と労働に関する実態調査」

以下のような簡単なポーズを取り入れることで、これらの不調を軽減できます。

[首と肩のストレッチ] 椅子に座ったまま、ゆっくりと首を左右に傾けます。肩を大きく回し、肩甲骨を寄せるように意識し ます。深い呼吸と共に行うことで、筋肉の緊張がほぐれていきます。このストレッチは2時間に1 回、1分程度行うだけでも効果的です。

[座位のねじりポーズ] 椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばします。息を吸いながら背骨を伸ばし、吐きながら上半身を左右 にゆっくりとねじります。このポーズは内臓機能を活性化し、消化を促進する効果もあります。

[足首と手首の回転運動] 座ったまま、足首と手首をゆっくりと大きく回します。末端の血流を促進することで、むくみの予防 や集中力の向上につながります。

呼吸法で心を整える

ヨガの呼吸法は、自律神経のバランスを整える強力なツールです。日本ストレスマネジメント学会の研究によると、深呼吸を行うことで副交感神経が優位になり、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が約25%減少することが報告されています。緊張する会議の前や、集中力が途切 れたときに実践してみましょう。

[4-7-8呼吸法] 4秒かけて鼻から息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて口からゆっくりと息を吐き出します。この 呼吸を3回から5回繰り返すことで、心が落ち着き、リラックス状態に入ることができます。

3. 通勤時間を活用したマインドフルネス

移動時間を自分と向き合う時間に

通勤電車やバスの中でも、簡単なマインドフルネス瞑想を実践できます。目を閉じて、自分の呼 吸に意識を向けるだけでも効果があります。周囲の音を観察しながら、今この瞬間に集中するこ とで、心の余裕が生まれます。

歩行瞑想という選択肢

駅から会社まで、あるいは最寄り駅まで歩く時間も、ヨガの実践の場になります。一歩一歩の足 の動き、地面を踏む感覚に意識を向けながら歩くことで、歩行そのものが瞑想となります。この習慣は、一日の始まりと終わりに心を整える効果的な方法です。

4.自宅でのモーニング・イブニングルーティン

朝の10分ヨガで一日をスタート

朝起きてから出勤するまでの時間に、10分間のヨガを取り入れてみましょう。太陽礼拝のような 流れのあるシークエンスは、身体を目覚めさせ、エネルギーを高めてくれます。朝の習慣として定着させることで、一日を前向きな気持ちでスタートできます。

太陽礼拝の効果
太陽礼拝は、複数のポーズを流れるように繋げた動作で、全身の筋肉を効率よく使います。血流 が促進され、代謝が上がり、心身ともに活性化されます。3セットから5セット行うだけでも、十分な効果を感じられるでしょう。

夜のリラックスヨガで質の高い睡眠を

仕事から帰宅後、就寝前の10分間をリラックスヨガに充てることで、一日の疲れをリセットし、質の高い睡眠へと導くことができます。

前屈系のポーズ
座った状態で前屈するポーズや、仰向けになって膝を抱えるポーズは、副交感神経を優位にし、 リラックス状態を作り出します。ゆっくりとした深い呼吸と共に、身体の力を抜いていきましょう。

シャヴァーサナ(屍のポーズ)
最後に、仰向けになって全身の力を完全に抜くシャヴァーサナを3分から5分行います。このポー ズは、ヨガの効果を身体に定着させ、深いリラクゼーションをもたらします。

5. 継続のためのコツとオンラインリソースの活用

完璧を目指さない

短時間ヨガの最大の利点は、気軽に始められることです。毎日完璧に実践しようとするのではな く、できるときに、できる範囲で行うという柔軟な姿勢が大切です。5分でも3分でも、やらないよりはるかに良いのです。

健康経営研究会の調査では、運動習慣の継続において「完璧主義を捨てること」が成功要因の 一つとして挙げられており、週3回以上の実施を目標とすることで、約70%の人が3ヶ月以上継続 できたと報告されています。

環境を整える

自宅にヨガマットを敷きっぱなしにしておく、リマインダーをセットする、お気に入りのヨガウェアを用意するなど、実践しやすい環境を作ることが継続の鍵となります。行動科学の研究によると、習慣化には「環境設計」が重要であり、実践のハードルを下げることで継続率が約2倍に向上することが明らかになっています。

小さな変化を楽しむ

身体の柔軟性が増した、肩こりが軽減された、よく眠れるようになったなど、小さな変化に気づ き、それを楽しむことがモチベーションの維持につながります。自分の身体と心の変化を記録す ることで、継続の励みになります。

オンラインリソースの活用

現在では、YouTubeやヨガアプリなど、短時間ヨガの動画やプログラムが豊富に提供されていま
す。朝の5分ヨガ、オフィスヨガ、寝る前のリラックスヨガなど、自分の生活スタイルや目的に合わせて選ぶことができます。


また、企業向けのオンラインヨガプログラムを導入することで、従業員の健康増進と生産性向上
を同時に実現できます。いくつか試してみて、自分や組織に合うものを見つけましょう。

6.まとめ

出社とリモートワークが混在するハイブリッド時代だからこそ、場所や時間に縛られない短時間ヨガは、理想的なセルフケアの方法と言えます。本記事のポイントをまとめます。

重要なのは、自分の身体と心の声に耳を傾けることです。疲れているとき、ストレスを感じているとき、ヨガはあなたを支えてくれる強い味方となるでしょう。完璧を求めず、楽しみながら、自分らしいペースで短時間ヨガを日常に取り入れてみてください。

あなたの働き方に、そして人生に、より多くの余裕と充実感がもたらされることを願っています。
福利厚生として導入できるオフィスヨガサービスのご案内

健康経営に取り組む皆さまへ

健康づくりは、企業にとって大切なテーマ。 社内ヨガイベントで、心と体のリセット習慣を始めてみませんか? ストレス軽減・集中力アップに効果的。レベルに応じて丁寧に指導します。お気軽にお問い合わせください。

オフィスヨガの詳細はこちらから

Shopping Basket